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鰆(サワラ)
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春漁の魚から「鰆」と書いて「サワラ」と呼んでいるが、「サ」は狭い「ハラ」は腹を意味し、腹が狭く
スマートな体形と言うのが語源である。産卵後の夏場を除き、ほぼ一年中うまい魚。
青魚は一般的に赤身であるが、サワラは白身が特徴。とくに尾に近い部分が美味しい。
桜の花盛りの頃に獲れるサワラを「桜鰆」と呼び、サワラは春の使者とも呼ばれている。
エキス分中の窒素量は、筋肉100gに対して450mgも含んでいて、この量はタイやヒラメに匹敵
する位に多い。アミノ酸の中のヒスチジンもサバと同じくらい多く含み、タウリンはタイよりも多い。
寒鰆は餌がサンマやイワシのためか、EPAやDHAが非常に多く、DHAはサンマより多い。
寒鰆は脂肪が14~16%に達し、インドマグロの様にトロリとした食感を味わう事が出来る。
通常は、皮をつけたまま造りにする。これは、皮と身の間の独特の香りを生かす為と、身肉が
柔らかいためで、サワラの刺身を食べられるのは漁師か、その近くの人々に限られるようだ。
『鰆の刺身は皿までなめる』という俗諺もあるくらい美味しい。
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細魚(さより)
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3~5月が旬。銀色のウロコが冴えて美しい春のネタ。光り物でも淡白で上品な味で、
かみしめたときに歯ごたえのある食感があり、鮨、刺身で人気の高級魚である。
本種は樺太から台湾までの海域に分布しており、我が国では各地の沿岸、特に内湾に普通に見られる。
通常、沿岸域の表層を群泳しているが、5月前後の産卵期には特に岸に接近することと、味が良い時期
であることから、この時期に特に多く漁獲される。
長崎近海でもほとんどの海域に分布しているが、大村湾では、8 月前後にごく岸に近い水域で表層の
刺網によって漁獲されている。
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